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焼香の作法・各宗派による違い

更新日
2017/10/06
カテゴリ
法事・法要の基礎知識

焼香とは?

焼香とは、葬儀・告別式・法要などにおいて、亡くなった方を弔うためにお香を焚く儀礼を言います。 作法の種類としては「立礼焼香」「座礼焼香」「回し焼香」などがあります。 また、お香には抹香と線香の2種類があり、抹香は粉末状の香、そして線香は棒状の香です。ただ、法事・法要の時には、一般に線香ではなく抹香をつかいます。 主要な儀式では抹香が用いられる機会が多いため「焼香」という用語そのものが「抹香をあげること」を意味すると考える人も増えています。 お香の香りには、邪気を祓って霊前を浄める効果があると考えられており、焼香することが冥福を祈ることに繋がります。

各宗派による焼香の作法の違い

宗派により焼香の仕方が違いますが、一般的作法として、順番が来たら、施主に一礼して焼香台の前に進み、本尊、遺影、位牌を仰ぎ合掌礼拝します。右手で香をつまんで額のところまで押しいただきます(浄土真宗では押しいただきません)香炉に静かにくべ、数珠を手に合掌礼拝します。最後に施主に一礼して席に戻ります。 一般的には抹香を使い線香は使いませんが、線香をつかう場合も宗派によって本数や供え方が違います。浄土真宗は線香を立てずに、適当な長さに折って寝かせるようにしましょう。 焼香の作法は、宗派によって違いが見られますので、参列の際には確認が必要です。本記事では、主な宗派における焼香の作法について解説していきます。

天台宗

  • 線香:3本の線香を用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を3回行なう。

真言宗

  • 線香:バラバラに離して3本を用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を3回繰り返す。

浄土宗

  • 線香:1本の線香を2つに折って用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を3回行なう。

浄土真宗本願寺派(お西)

  • 線香:1本の線香を2つに折り、立てずに火をつけて寝かせる。
  • 抹香:抹香をつまみ、そのまま香炉に落とす(額の位置まで掲げない)動作を1回のみ行なう。

真宗大谷派(お東)

  • 線香:1本の線香を2つに折り、火をつけずに立てる。
  • 抹香:抹香をつまみ、そのまま香炉に落とす(額の位置まで掲げない)動作を2回行なう。

曹洞宗

  • 線香:1本を用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を1回行ない、2回目は抹香をつまんだらそのまま香炉に落とす。

臨済宗

  • 線香:1本を用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を1回行なう。

日蓮宗

  • 線香:1本を用いる。
  • 抹香:抹香をつまみ、額の位置まで掲げ、香炉に落とす動作を1回(もしくは3回)行なう。

抹香での焼香の作法

立礼焼香の作法

  1. 数珠を持つのは左手、房(ふさ)を下に垂らします。遺族・お坊さんに一礼してから焼香台の前に歩み寄ります(数珠を携帯するのは仏教徒のみです。左手で持つのが原則です。)。
  2. 焼香台より三~四歩手前で止まり、遺影と仮位牌を見つめます。一呼吸置き、改めて台の一歩手前まで歩み寄ります。数珠を持った左手に、右手を添えるようにして(宗派によって数珠の使い方に違いが見られます。両手に数珠をかける宗派もあります)一度合掌を行ないます。
  3. 焼香台の右手前にある抹香を右手の親指と人差し指、中指の3本でつまみながら、頭を軽く下に向けた状態で目を閉じます。つまんだ抹香を額の高さまで掲げます。
  4. 額まで掲げた手を下ろし、静かに指を摺り合わせながら抹香を左前にある香炉に落とします。これを1~3回行ないます(この回数は、宗派により違いがあります。)。 列席者が多く、後が詰まっている場合には、1回だけ丁重に行なえば良いとされます。
  5. 上記の一連の作法を終えたら、再度合掌します。次に、遺影の方(前方)を向いたまま3歩下がり、お坊さん・遺族に一礼し、向きを変えて自分の席に着きます。

座礼焼香の作法

立礼焼香と基本は一緒です。但し、和室などで焼香する際、距離が近い場合には立ち上がらずに座った状態のまま焼香台まで移動する方法があります。これは「膝行(しっこう)」もしくは「膝退(しったい)」と呼ばれる作法です。
※膝行・膝退(しっこう、しったい)の具体的な方法……腕の力で身体を少し持ち上げ、膝を床に付けた状態のまま少しずつ移動します。

  1. 両手の親指を立て、他の指を握ります。
  2. 1の状態で両腕を少し前方に置き、力を入れて身体を持ち上げるようにします。そのまま膝を少しずつ前に出して移動します。
  3. 前方に辿り着いたら、遺族とお坊さんに一礼します。
    焼香台の前まで進むと座布団が置かれていますが、これには座りません。下座に除け、床に直接正座します。 ここで一度、合掌を行ないます。 焼香そのものは、立礼と一緒です。抹香を右手の親指と人差し指、中指の三本を使ってつまみながら、頭を軽く下に向けた状態で目を閉じます。抹香を額の高さまで掲げます。額まで掲げた手を下ろし、静かに指を摺り合わせながら抹香を香炉に落とします。これを1~3回行ないます。最後に、もう一度合掌を行ないます。 (回数は、宗派により違いがあります。列席者が多く、後が詰まっている場合には、1回だけ丁重に行なえば良いとされます。)
  4. 上記の一連の作法を終えたら、再度合掌します。 次に、遺影の方(前方)を向いたまま両腕をついて後ろに下がり、お坊さん・遺族に一礼します。
  5. 両腕をついた状態のまま、さらに膝を使って後ろに下がり、自席まで戻ります。

※席が離れている場合、「1」「2」の段階では腰を屈めた中腰の状態で遺族の前まで進みます。焼香を終え、「4」の段階でお坊さん・遺族に一礼した後は、中腰の姿勢のまま自席に戻ります。

線香での焼香の作法

回し焼香の作法

自宅などスペースが限られている場所で葬儀を実施する際には、祭壇にある焼香台の代わりに香炉・抹香などを「おぼん」に載せ、前列の親族から順番に回して焼香を行なう方法があります。この方法では、列席者は席に座った状態のまま焼香を行ないます。回ってくる「おぼん」の右側に抹香、左側に香炉が置かれているのが通例です。

  1. 前列の人から順番に「おぼん」を回します。自分の番が来たら、軽く一礼をしてからお盆を受け取ります。
  2. 「おぼん」を置くのは膝の上、もしくは手前の床(畳など)です。
  3. 抹香を右手の親指と人差し指、中指の三本を使ってつまみながら、頭を軽く下に向けた状態で目を閉じます。抹香を額の高さまで掲げます。額まで掲げた手を下ろし、静かに指を摺り合わせながら抹香を香炉に落とします。これを1~3回行ないます。 最後に、もう一度合掌を行ないます。 (回数は、宗派により違いがあります。列席者が多く、後が詰まっている場合には、1回だけ丁重に行なえば良いとされます)
  4. ④ 上記の作法を済ませたら、すぐ次の方に軽く一礼してから回します。

立礼焼香

  1. 数珠を持つのは左手、房(ふさ)を下に垂らします。遺族・お坊さんに一礼してから焼香台の前に歩み寄ります(数珠を携帯するのは仏教徒のみです。左手で持つのが原則です。)。
  2. 焼香台より三~四歩手前で止まり、遺影と仮位牌を見つめます。
    一呼吸置き、改めて台の一歩手前まで歩み寄ります。数珠を持った左手に、右手を添えるようにして(宗派によって数珠の使い方に違いが見られます。両手に数珠をかける宗派もあります)一度合掌を行ないます(座礼焼香の場合には、祭壇に膝をついた状態のまま移動して合掌します。)。
  3. 数珠がある場合には左手に掛け、線香は空いている右手で取ります。
    宗派により違いが見受けられますが、1~3本用いるのが通例です。 線香に、火をつけます。線香が複数本の場合でも一度で火をつけます。火は左手で仰いで消します。息を吹きかけて消すのは無礼ですので気をつけましょう。
  4. 他の列席者があげた線香に触れないように注意しながら立てます。
    ◎宗派によっては、線香を寝かせた状態で備える作法もあります。
  5. 上記の作法を済ませたら、再び合掌して祈りを捧げます。
    遺影の方(前方)を向いたまま2~3歩下がり、お坊さん・遺族に一礼し、向きを変えて自分の席に着きます。
    ◎焼香の際、鈴や木魚に触れないよう注意してください。 座礼焼香 抹香による焼香と同様です。

座礼焼香

抹香による焼香と同様です。

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