お盆のお供え物って何?定番の品と供え方のマナー

更新日
2018/04/23
カテゴリ
お盆

先祖供養の期間として多くの企業が休みとなるお盆、帰省して親族や友人と共にお墓参りや盆踊りに出掛けて過ごす人も少なくないでしょう。法事の一環ですのでお供え物を持っていく事が多いですが何を持って行けば、どのような作法で扱えばよいかご存知ですか?お供え物のマナーは地域や家庭によっても異なる場合があります。せっかく訪問するのにあまり失礼のないようにしたい所ですよね。今回はお盆に持って行くお供え物の定番や扱い方のマナーについてご紹介します。

お盆にお供え物をする意味

お盆とは7月13日~16日(地域によって月遅れの8月13日~16日)にかけてご先祖様の御霊を故郷へ迎え入れ、供養する為の行事です。帰って来たご先祖様の魂をおもてなしするという意味合いでお供え物をするので、仏教や神道における「献上物」と言った意味合いとは少し異なりますね。
基本的にはあまり厳しい決まりごとがある訳ではなくご先祖様への感謝の気持ちが表せればよいので故人が好んでいた物をお供えするのもベターとされていますが、時期が夏場という事もあり腐りやすい物は避けるのが一般的です。よって、魚や生肉といった要冷蔵の食品は例え故人の好物であったとしてもお盆のお供え物しては向いていません。魚や生肉は「殺生」を連想させてしまう事からも仏教的にお供え物として好まれていないのです。相手方の迷惑にもなってしまいかねないので止めておきましょう。

お盆では定番のお供え物は?

お盆のお供え物には人気のある定番がいくつかあります。

夏に旬を迎えるフルーツ類は比較的入手しやすい上、供え終えた後にお下がりとして見舞い客に振舞われる事を考慮して人気のあるお供え物です。日本は古来より丸いものは「円」が「縁」を連想させる事から縁起物とされていますので、果物をお供え物として持参する際にはスイカや桃、ぶどうなど丸い物を選ぶと良いでしょう。
バナナなどあまり日持ちしないものは避けた方が無難です。フルーツバスケットのように盛り合わせにして贈る場合は「割り切れる」という意味で故人との縁が切れてしまう事連想させる偶数を避け、奇数の盛り合わせにしておくとなお良いです。

お盆期間中に傷んでしまう事を気にしなく良い事からおせんべいやクッキーなど日持ちするお菓子もお供え物の定番と言われています。派手な色合いは避けて白や緑と言った落ち着いた見た目の物がベターです。相手方が扱いやすいような小分けに包装されているお菓子を選ぶと喜ばれるでしょう。

見た目にも美しいお花をお供えするのも人気ですね。トゲのあるバラや香りの強いお花、毒性のあるお花は避けましょう。お盆のお花と言えば菊が有名ですが他にもリンドウやキンセンカ、アイリスなどがお供え物として適していると言われています。本数は偶数を避けて3、5、7本あたりでまとめると多過ぎず少な過ぎる事もありません。故人の49日法要が終って初めてのお盆である初盆ならば白で統一、それ以降は紫や黄色などを合わせて派手になり過ぎないように整えましょう。左右一対ずつ揃えてお供えするのでペアで購入する事も忘れないで下さいね。

意外な所では素麺がお盆のお供え物として用いられる事が多いです。地域によって意味は様々で「幸せが素麺の様に細く長く続くという気持ちから」「子先祖様が帰る際の荷物を縛る紐、帰りに乗る精霊馬の手綱に見立てている」「昔から素麺には熱病予防の効果が信じられていたので、その名残」など諸説あります。また、お盆には先祖供養の他にも豊作祈願の意味合いもあり小麦が原料の素麺をお供えする、お盆近くの年中行事である七夕で素麺をお供えしていたものがお盆にも取り入れられたなどの由来もあるのです。

供養に使用するお線香やろうそくをお供え物として持参するのも良いでしょう。香りは故人にとって上等な食べ物である事や香りで心身で清める、煙で御霊や仏と対話するという宗教観からお線香やろうそくはお盆においても大切な物です。最近ではお花や食べ物、コーヒーなどの香りが付いたお線香やろうそくも多く出回っているので故人の好みに合わせて用意してみるのも良いのではないでしょうか。

お盆におけるお供え物として定番所をいくつかご紹介しましたが、お供え物は最低限の節度を持って故人への感謝や供養の気持ちが表せれば良いので故人が好んでいた飲み物や食べ物、故郷にちなんだ地元の名産品などでも構いません。用意しようと考えているものがお供え物として不適切ではないか心配な場合は遺族の方と相談して決めると安心ですよ。

五供(ごく)がお供えの基本

お盆のお供え物として重要な基本が「五供(ごく)」と呼ばれる物です。それぞれの品に帰って来たご先祖様の魂をしっかりお迎えする為の意味が込められたものになりますので以下にご紹介します。

お線香の事を指します。お盆に限らず毎日お供えされる物ですが、先にご紹介した通り香りは故人に対して大切なものと考えられている物です。御霊を迎え入れ、そして送り出す側としても心落ち着く物ですからしっかりとしたものを用意したい所と言えるでしょう。

トゲがある、ツルが長い、香りが強いものを避けて故人が好んでいた物をお供えするのが良いとされています。心を清め穏やかにする為にお花は最適なお供え物です。

灯燭

「とうしょく」と読み、ろうそくなどの明かりを灯す事の出来る物の事を指します。お線香を使用する際にも必要となりますので香とセットで基本と言えるでしょう。仏壇を明るくしてご先祖様をお迎えする為の物ですね。なお、仏前で明かりに息をかけて消す事はマナー違反とされているので、手で仰いで消すか被せ物で対応しましょう。

浄水

キレイなお水の事で、お参りする側の心を清らかにする意味が込められています。特別な物を用意する必要はなく水道水で問題ありませんが、毎日取り替えて新鮮なお水を維持しましょう。

飲食

「おんじき」と読み、家族が食べている物と同じ物をご先祖様にお供えします。ご先祖様も食べられる状態でお供えするのが基本なので、封がされている物は開封してお皿に盛るなどしましょう。夏季は食べ物が傷みやすいので、早めに下げるのを忘れない事も大切です。
お盆やお彼岸の際には御霊供膳(おりくぜん、おりょうくぜん)という特別なお膳を用意してお供えします。ご飯、味噌汁、お新香、煮物、和え物といった一汁三菜を基本とした献立で「殺生」を連想するお肉や魚、匂いの強いニラやニンニクなどの食材は使用せずに調理しましょう。宗派や地域によって多少配置が異なる場合もありますが供え方は仏壇側から見てお箸が手前、ご飯が左手側でお水(汁物)が右手側に来るように配置するのが基本です。お盆にはこの御霊供膳に故人の好物を加えてお供えしましょう。

お盆のお供え物にかける金額の相場

お盆のお供え物の相場が分からない人も多いのではないでしょうか。安過ぎても失礼にあたってしまいますし、高過ぎても相手方にかえって気を遣わせてしまうかも知れませんよね。
お供え物の相場は基本的に3000円~5000円程度であると言われています。お盆は毎年訪れる行事なので無理の範囲で設定するのが良いでしょう。ただし、通常より丁寧に行う初盆の場合や地域・家庭などによって金額の相場が異なる事も十分に考えられます。「何となく」で決めてしまうと後々トラブルにもなり兼ねませんので心配な時は訪問先の義両親に前もって尋ねておく事がオススメです。
また、多くの訪問客が予想され食べ物をお供えすると余ってしまいそうな場合などは現金のまま包む事も選択肢となります。その際お金を包む袋には「御仏前」「御佛前」「御供物料」などと記すのが一般的です。包む金額はお供え物を購入する場合と同じで構いません。
ケースバイケースで品物と現金を使い分けられるようにしておきましょう。

お供えの贈り方は?

お供え物を贈る際、品物をむき出しでそのまま持って行ったり粗末な包装で渡してしまうと失礼にあたります。お供え物には必ず掛け紙、もしくはのしを付けて贈りましょう。
掛け紙の水引きには一度きりという意味を表す「結び切り」を使用します。水引きの色は地域によって異なり関東方面では黒白、関西や中国地方では黄白を用いる事が多いです。分からない場合は購入先のお店で聞くか相手方の義両親に聞いておくようにしましょう。

掛け紙には表書きが必要となりますが、通常は家の宗派や故人が無くなった月日によって書き方が異なります。共通して使用出来る「御供」と記して渡すのが無難な方法です。
自分の実家や日常的にお供え物をしている場合に表書きや名前を入れない「無地のし」を用いる事もありますが、基本的には表書きと名前を記すのがマナーとなっています。また、お葬式とは異なるので薄墨で記入する必要もありません。

お盆に呼ばれたけれどどうしても都合が合わず直接訪問出来ないなんて場合は、同じ要領で掛け紙やのしを添えてお供え物を贈って供養の意を相手方に伝えましょう。その際には訪問出来ない理由をきちんと説明した上で、贈り物に一筆お手紙を添えると義両親との関係にも悪い影響が出ませんよ。お盆はご先祖様を供養する「気持ち」が一番大切です。品物や金額にとらわれ過ぎず、感謝や供養の意思を伝えるように心がけましょう。

食べ物を供えるときの大切なマナー

お盆の期間は特にお供え物は絶やさない事が大切な作法ですが、食べ物を用いる場合はご先祖様がちゃんと食べられる状態でお供えするのも大切なマナーとなります。箱や袋に入ったままではご先祖様が食べられませんし、何をお供えされたのかも分かりませんからね。
果物を添える場合にはキレイに洗った後皮を剥いてお皿に盛ってお供えしましょう。この時、食べる為のフォークやスプーンなどの食器も忘れないで下さいね。
お菓子であれば箱や袋から取り出して小袋の状態でお供えすれば問題ありません。
素麺の場合は必ず茹でて調理したものをお皿に盛り、おつゆとお箸を添えてお供えします。

お供え物を下げるタイミングは?

お供え物は一度添えたら放置するというものではなく、下げたもの家族や訪問客で頂くという所までが含まれています。一度供えた物を食べる事に抵抗を感じる人も居るかも知れませんが、お供えした物は傷んでしまないうちに下げて食べきるのが作法なので気にかける必要はありません。
朝方にお供えした物であれば午前中には下げてしまってみんなで食べてしまうようにしましょう。食べ物を無駄にしない為の大切なマナーです。
他にも目安として果物などは暑さで傷んでしまわない内に、ご飯や麺類をお供えする場合は湯気が出なくなって冷めたら下げると良いでしょう。湯気が立っている間はご先祖様が食べている最中だと考えてそのままにしておく訳です。
お供え物が多くて対処し切れないなどの事情がある場合には、白い紙に包んでお清めして処分するというのも一つの手段でしょう。その際にも、お供え物を頂いた人とご先祖様への感謝の気持ちは忘れないで下さいね。

故人や家族のことを考えたお供え物を!

今回の記事でお盆のお供え物に関する理解を深める事は出来ましたか?何となく知っていた知識でもしっかりと意味が分かるとまたご先祖様に対する思いも良い意味で変わるのではないでしょうか。
お供え物は法事法要の一環ですので、ある程度の節度やマナーと言ったものが存在しているのは事実です。
しかし、先祖供養の基本は「感謝」や「供養」の気持ちです。「無難な選択」として定番の物をお供えするのは何だか味気ないように感じられますよね。
故人の事を思えば生前の好物やゆかりのある品物で思い出話に華を添えて供養してあげたい所です。その方が家族の方も「こんなに愛されていたんだな」と故人の人生を心地よく思い返せる事でしょう。もちろん定番の品物でも故人が好んでいた物などは喜ばれますので、お供え物を選ぶ際の参考として活用してみてくださいね。
また、お盆は自分や故人だけではなく家族の方にとっても大切な行事でもあります。家族の方々にも気持ちよく故人の供養をしてもらう為にあまり扱いに困るような物や、うっかり不謹慎なものを贈ってしまわないように気をつけたい所です。
生きていく中で「気持ち」を表す所作は時に自己満足に終ってしまうような事もあります。特にお盆の主役は自分ではなくご先祖様や故人ですので相手方の事を気遣う気持ちを忘れてはいけません。お供え物は故人やそのご家族に対する敬意を表す事の出来る貴重な機会です。今一度思いやりや感謝の気持ちと向き合い、貰い手が喜んでくれるようなお供え物を贈ってあげてくださいね。

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