お布施が高い?本来の意味を知れば考え方が変わるかも

更新日
2018/07/11
カテゴリ
法事・法要の基礎知識

葬儀や法要の際には、僧侶に渡すお布施が必要になります。
ただ、このお布施を渡すことは日常生活の中で滅多にないので、いくら包めばいいのか困惑する人も多いでしょう。
お布施のことについて何も知らずにいると、突然の葬儀で法事をする際に困ってしまいます。慌てることがないように、事前に必要な知識を身につけておきましょう。

お布施が高い、なぜお布施を渡すのかわからないと感じている方のために、お布施の意味について解説します。

なぜ渡す?お布施の意味とは?

現代のお布施は、葬儀や納骨、法事などでお世話になる僧侶に渡すお金のことを意味します。
葬儀や法事、お盆など様々な仏事の際に、読経や戒名をいただいたお礼として渡すのがお布施です。
このお布施には、一連の仏事を通してお世話になった僧侶への謝礼の意味も含まれています。

お布施は決して安い金額ではないので、なぜ渡さなければならないのか疑問に思う方も多いでしょう。
本来のお布施は、僧侶への報酬や対価ではなく、あくまでお寺への寄付という位置づけです。日頃からお墓を守ってくれている僧侶に対して、感謝の気持ちを示すことになります。
そのため、大事なのは気持ちであり、金額ではありません。決してビジネスではないので、高い金額を包む必要もありません。
わかりやすくいうと、お布施はお歳暮やお中元などの意味合いがあります。日頃お世話になっている人に対して、自分なりに感謝の気持ちを示すものなので、金額なども自分で自由に決めることができます。

最近は金額ばかりを気にしてしまい、お布施の本来の意味を忘れてしまっている人が大勢います。お布施は本来、僧侶へ感謝の気持ちを示すものだと理解できれば、モヤモヤした気持ちも晴れるはずです。

本来は修行の一環だったお布施

お布施はもともと、六波羅蜜という修行法という修行の一つでした。
六波羅蜜とは、煩悩を消して悟りを開くための6つの徳目の総称になります。
その6つの徳目とは、布施・持戒・精進・忍辱・禅定・智慧です。この6項目を実践すれば悟りの境地に到達できると釈迦は教えています。この6項目に布施が入っているのです。

布施の本来の意味は、人に財・真理・安心の施しを与えるという意味があります。
持戒は戒律を固く守ること、精進は心身ともに常に努力すること、忍辱は迫害や侮辱などに苦しんでも耐えることです。
禅定は心を落ち着かせた状態で集中して自己反省すること、智慧は正しい判断を持って真理を悟る目を持つという意味があります。

六波羅蜜のお布施の意味とは?

六波羅蜜のお布施には、財施・法施・無畏施の3つの意味があります。
財施は、金銭・食料・衣服などの財を施す行為で、法話などで釈迦の教えを説いたり読経をする行為が法施になります。
無畏施は畏怖を取り除く行為です。つまり、現代のお布施は財施にあたることになります。

この六波羅蜜が根本にあるため、葬儀をする際は本尊に対して対価を支払うのではなく、お布施を渡すのが慣例となっているのです。

本来の意味では僧侶も檀家もお互いにお布施をしている

僧侶と檀家のお布施には、本来別の意味があります。
僧侶が行っていることは六波羅蜜の法施にあたり、檀家が行っている布施は財施になります。

法施は、仏の教えを人々に伝え、先祖や生きている人たちの安穏・平穏を祈って読経・唱題を行うことです。
一方、財施は菩提寺に寄付をしたり、法要や葬儀でお布施料を払うことです。
なので、本来の意味では、僧侶も檀家もお互いにお布施をしていることになるのです。葬儀では菩提寺の僧侶が法施を施し、檀家は財施で応えるというのが本来のあり方になります。

お布施とは御本尊に捧げるもの

現代において、お布施は感謝の印として僧侶に渡すものと受け取られています。
しかし、本来お布施は僧侶に対する報酬ではなく、御本尊に捧げるものなのです。
いわば、寺院や御本尊を守るための寄付金のようなもので、お寺の住職やその家族を助ける役割もあるのです。御本尊をお守りしているお寺を維持することによって、私たちは故人のお墓や心を支えてもらうことができるのです。

現代では、お布施のことを対価と捉えてしまいがちですが、本来は檀家の心遣いという解釈になります。

お布施の相場とは?高ければ高いほうがいい?

お布施の金額は誰が決めるものでもありません。
お布施は本来、感謝の心をもってお金を包むものなので、定価などはないのです。

ただ、一般的な相場というものは存在します。
お布施の相場は5~100万などいろいろ言われていますが、実際は地域や寺院によって千差万別です。
また、人の価値観によってそれぞれなので、一概に言うことはできません。家計に無理のない範囲でお布施を包むのが妥当ですが、決まった金額がないので、いくら包めばいいかわからず困惑する人も多いでしょう。

葬儀のお布施の一般的な相場は20〜50万円程度、法要の相場は3〜10万円程度と言われているので、この価格を目安に考えてみるといいでしょう。
葬儀のお布施には枕経・通夜読経・告別式・火葬読経・戒名まで含まれます。
四十九日から七回忌までのお布施の相場は2〜5万円程度、初盆は1万円程度が一般的な相場となります。
重要な行事ほどお布施も高くなる傾向があるので、困ったときは相場を参考にしてみましょう。

ただ、相場はあくまで目安でしかありません。
100万円支払うという人もいれば、1万円しか支払わないという人もいます。どれくらい包めばいいか迷った場合は、直接住職に相談してみるのもいいでしょう。

お布施の金額を尋ねると、多くの住職が「お気持ちで結構です」と答えるため、はっきりした金額を知ることができないかもしれません。
具体的な金額を知りたい場合は、「他の檀家さんたちは、お布施をどれくらい用意されていますか」などとはっきり聞くのがポイントです。
このように聞けば、僧侶も答えやすくなり、後でトラブルに発展することも少ないでしょう。
金額を尋ねることは、決して失礼なことではありません。あとでトラブルを招かないためにも、迷ったら直接住職に聞くのが一番です。菩提寺があるなら、事前に必ず連絡しておきましょう。

お布施が高いほうが寺院に貢献できますが、高いから偉いというわけでもなく、高いから成仏できるというわけでもありません。
大切なのは気持ちです。包む金額が多くても、気持ちがこもっていなかったら意味がありません。
逆に、少ない金額でも感謝の気持ちがあれば、お布施の本来のあり方をきちんと把握しているということになります。

高いお布施は困ると思ったら?寺院へ相談を

残念ながら、相場よりも高いお布施を要求してくる僧侶が少なくありません。
払えないからといって少ない金額を包んでしまうと、あとあとトラブルに発展する可能性もあります。

葬儀や法事で渡すお布施が高くて困ると思った場合は、誰かに相談するのが一番です。
まずは菩提寺や葬儀社などに相談してみましょう。恥ずかしいと思わずに、自分の正直な気持ちを伝えることが大事です。
住んでいる地域や宗派によってお布施の相場も変わってくるため、わからない場合は直接聞くのが一番なのです。「お布施はいくらお包みすればいいですか」「みなさんはどれくらい包んでいるのでしょうか」と聞けば大丈夫です。親切な寺院であれば、「無理をせず心付けで」と言ってくれるはずです。

どうしても高い金額を要求してくるようであれば、予算と合う別の埋葬場所を探すしかありません。
お布施は借金してまで渡す必要はないので、冷静に考えましょう。
葬儀社の中にはお布施に詳しいところもあるので、相談すればきめ細かく教えてくれる場合があります。良いアドバイスをくれたり、親身に相談にのってくれる場合もあるので、遠慮せずに質問してみてください。

一番避けたいのは、僧侶と事前相談なしに葬儀や法要を進めてしまうことです。
この場合、後で高額な料金を要求される場合もあるので注意が必要です。
菩提寺を無視して葬儀を行うと、お寺の墓地への納骨を断られてしまうこともあります。僧侶や菩提寺との関係が悪化したり、揉めることもあるので、菩提寺がある方は事前連絡をしておきましょう。
最初にきちんと質問して確認しておくことでトラブルも防ぐことができます。
菩提寺が遠方にある場合でも、事前連絡をしておきましょう。
場合によっては、自宅近くの僧侶を紹介してもらえることがあります。
葬儀後のトラブルを防ぐためにも、お互い納得してから進めるのが大切です。最近は事務局を設置しているお寺が多いので、わからないことがあれば単刀直入に聞いてみましょう。

お寺との付き合い方がわからずに困っている人も多いですが、マナーさえ守ればなんら難しいことではありません。事前に正しい知識を身につけておくことで、スムーズなお付き合いができるようになります。

心付けがいくらかわからない場合は、信頼できる檀家に相談するのも一つの方法です。心付けはあくまで気持ちの問題なので、必要ないなら渡さなくても大丈夫です。

いろいろあるお布施の種類

一口にお布施といっても、様々な種類があります。
まず、一般的なお布施とは、読経してくれた僧侶に対してお渡しするものになります。
お布施の平均額や相場をきちんと教えてくれる葬儀社もあるので、いくら包むか迷った時は相談してみるといいでしょう。
お布施は、葬儀や法要の始まる前に渡すが一般的です。挨拶をするときに渡すのが基本ですが、時間が取れない場合は葬儀や法要のあとに渡すこともあります。

葬儀などに僧侶に来てもらう場合には、「お車代」を渡すのが一般的になっています。
お寺で葬儀を行う場合は、車を手配する場合には不要ですが、遠方から来てもらう場合には費用も高くなります。
お車代の一般的な相場は5千円〜1万円程度です。

僧侶が葬儀や法要の会食を辞退された場合には、「御膳料」を渡します。
御膳料の相場は5千円〜1万円程度となっています。僧侶に御膳を持ち帰ってもらう場合は、渡す必要はありません。
お車代と御膳料は、通夜が終わって僧侶が帰宅される前に渡しましょう。

寺にお墓がある場合は「戒名料」が必要です。
戒名とは、仏教において受戒した者に与えられる名前で、お寺の僧侶によって授けられます。
仏教式のお葬式をしない場合や、民営の墓地などに埋葬するのであれば必要ありません。
戒名料の相場は5万円〜100万円程度と幅広く、院居士・院大姉など高いランクになると40万円以上かかります。
宗派やランクによって戒名料は大きく異なるので、心配な方は一度菩提寺に相談してみるといいでしょう。

これらのお布施は単独で渡す場合もあれば、それぞれ別々に包んで渡すこともあります。地域や僧侶との関係によっても異なりますが、通常はお布施とお車代で十分です。

葬儀や法事に関わってくれた運転手や会食の世話係などに対して、「心付け」を渡すこともあります。
心付けの相場は3千円〜5千円とされていますが、最近は心付けを渡さないケースが増えています。心付けを禁止としている火葬場や斎場などもあるので注意しましょう。他のお布施と違って心付けはチップ的な意味合いがあるため、渡すか渡さないかは最終的に個々の問題になります。
ただ、現在は心付けを渡す慣習も薄れてきているようです。

お布施は気持ちの問題でもある

一般的な商品と違って、お布施には明確な定価というものが存在しません。
この点が、多くの人が悩んでしまう原因でもあります。一応、お布施の相場というものも存在しますが、僧侶との関係や地域事情によって金額が異なるため、事前に相談するのがベストです。

本来、お布施は読経に対するお礼や気持ちを示すものであり、対価を払うものではありません。お布施の本来の意味を知っておくと、スッキリした気持ちで渡すことができるでしょう。

お布施で大切なのは金額ではなく気持ちです。無理をしてまで高いお布施を払う必要はありません。僧侶にお布施を渡すときは、感謝の気持ちを込めましょう。
最近は菩提寺や僧侶との関係が薄くなって、「誰に相談したらいいかわからない」という人も多いようです。
困ったときは、僧侶に直接聞いたり、葬儀社に直接相談するのも一つの方法です。
お布施の渡し方には一定のルールがありますが、お布施の金額を聞くことはルール違反にはなりません。決して失礼なことではないので、わからない場合は遠慮せずにきちんと聞きましょう。

精一杯のお布施を渡すことも大事ですが、遺族にはこれからの人生があります。無理だと思ったら誰かに相談して適切なアドバイスをもらいましょう。
そして、常識の範囲内で最終的に納得した金額を渡してください。無理せずに、気持ちを込めて故人を送り出してあげることが大切です。

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ご予約は遅くても法要日の1ヶ月前にはしましょう。

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※複数個所での法要の場合など追加料金がかかる場合がございます。

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