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真言宗の宗派ってどういうもの?特徴や葬儀のマナーを紹介

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真言宗は仏教の代表的な宗派13宗派の1つです。
仏教はキリスト教、イスラム教と並び世界三大宗教とされており、紀元前5世紀にインドの釈迦によって開かれ、世界各国へと伝播していきました。日本には飛鳥時代、朝鮮の百済から伝わったとされています。
平安時代になると、遣唐使が中国に派遣され交流が盛んになりましたが、その際弘法大師空海によって真言宗が日本に伝えられました。

現代では日本各地に広まっている真言宗ですが、よく知らないという方も多いのではないのでしょうか。
真言宗がどのような教えを伝えているのか、知っておいた方が良いことは何なのか、実生活で関わることの多い仏事にふれながら紹介していきます。

真言宗とはどういう宗派?

真言宗は、平安時代初期、中国に渡り密教を学んだ弘法大師空海が開祖となり、日本に教えを広めた仏教の宗派の1つです。

密教とは、言葉によって仏教の教えが広く分かりやすく公開される顕教とは逆に、秘密として扱われている教義や儀礼が、師から弟子へ口伝によって伝授されている宗教で、神秘主義を内包しています。
最澄が開祖の天台宗が大密と呼ばれるのに対し、真言宗は東密と呼ばれ、宇宙そのものであり万物全てに存在するとされる大日如来が本尊としてまつられています。

弘法大師空海は、人間が生まれもった姿のまま悟りの境地に達し、宇宙の真理を究めて大日如来と一体化することで、生きながらにして仏の道を開くことができる、すなわち即身成仏が可能であると説き、真言密教を大成させました。
その教えは多くの弟子へと受け継がれ、多数の宗派へと分かれていきながら、今現代に至っています。

真言宗の代表的な宗派

真言宗の主だった宗派は16派あり、その総大本山が18あるため、真言宗十八本山と呼ばれています。
真言宗を大きく分けると、古義真言宗、新義真言宗、真言律宗の3つになります。

古義真言宗は弘法大師空海が開いた当初の教えを重視する宗派で、16派のうち12派が属しています。
弘法大師空海自らが修行の場とした金剛峰寺(和歌山県)を総本山とする高野山真言宗や大本山が大覚寺(京都府)である真言宗大覚寺派、唯一四国に存在する善通寺(香川)を総本山とした真言宗善通寺派などは古義真言宗に含まれます。

古義真言宗に対し、宗派の再生を図ったことによって高野山を追われた覚鑁を始祖とし、その流れを汲む宗派を新義真言宗と言います。
金剛峰寺側の僧侶と対立した覚鑁は根来に移り、その由縁から根来寺(和歌山県)が総本山となりました。また戦国時代を経て、焼き討ちされた根来寺から逃れた僧侶によって長谷寺(奈良県)や智積院(京都府)にもその教えが伝えられました。
現代ではそれぞれの寺が豊山派、智山派の総本山となっています。

また仏教の一派である律宗と真言宗が融合した宗派である真言律宗は、鎌倉時代に叡尊が興した宗派で、総本山を西大寺(奈良県)、大本山を宝山寺(奈良県)としています。

宗派は分かれてはいますが、同じ真言宗同士ではあるので、作法や本山は異なっても大きな違いはないと言われています。

真言宗が持つ3つの理論とは?

弘法大師空海が著した『即身成仏儀』では、六大、四曼、三密の3つの点から即身成仏に至る手法が記されています。

六大とは地大・水大・火大・風大・空大・識大の6つのことで、火や水、風など物質を示す五大に精神を意味する識を加えたものです。この六大が宇宙に存在する全てのものを構成しており、森羅万象である大日如来も人間も六大によって成り立っているとされています。
同じ六大で作られているからこそ、人間が仏となることは不可能なことでないという理論が生まれました。

この六大を大マンダラ、三昧耶マンダラ、法マンダラ、羯磨マンダラで捉えることによって、大日如来そのものである宇宙を見ることが可能となります。
大マンダラが大日如来の形を、三昧耶マンダラが法具によりそれぞれの仏の本願を示しています。仏の智慧を梵字で表したものを法マンダラ、人々のために様々に行われる仏の行為を羯磨マンダラと言い、この4つのマンダラを合わせて四曼となります。

そして弘法大師空海は修行によって、大日如来と一体化することができ、即身成仏が可能になると考えました。その修行とは、印を結ぶことによって行う身密、真言を唱える修行である口密、瞑想することで心に悟りを開く意密の3つの行いであり、三密と呼ばれるものです。
この六大、四曼、三密が、真言密教の重要な骨子となっています。

葬儀の特徴が出る灌頂や土砂加持とは?

仏教では葬儀の流れが大きく変わるということはありませんが、宗派によってしきたりや作法に多少の違いが出てきます。特に密教である真言宗では灌頂と土砂加持という他の宗派とは違った特徴があります。

灌頂(かんじょう)とは亡くなった方の頭に水を注ぐ儀式のことです。
もともとは仏教発祥の地であるインドで、国王が即位する時に行われていた儀式でしたが、仏教にも取り入れられました。灌頂により故人が仏位にあがることができるとされているため、非常に重要な儀式と言えるでしょう。
代表的なものとしては、結縁灌頂、受明灌頂、伝法灌頂などの種類があります。また、お墓参りの時に柄杓で墓石に水をかけることも灌頂と呼ばれています。

土砂加持(どしゃかじ)とは土砂を清めて護摩を焚き、本尊を前に光明真言を唱えることによって土砂に仏の加護を与えることです。
葬儀の際には故人の身体にかけてから納棺します。これを行うことによって、故人の硬直が解かれ柔軟になり、生前の罪業や苦悩を滅することができると考えられています。
また墓にまいても同様の効果があり、病気の者に授けると病苦が取り除かれるとも言われています。

真言宗の葬儀の流れって?

真言宗の葬儀では、まず僧侶が入堂してから、塗香・三密観・護身法・加持香水の法を行います。僧侶が香を塗って自らを清めるなど、法要の前に行われる、いわゆる準備作業です。
その後、仏法僧の三宝に礼拝する三礼を行います。
表白・神分と続き、大日如来は元よりもろもろの仏、菩薩を葬儀の場に迎え入れ、感謝の意を述べ、故人の守護を願います。
次に声明では僧侶が節をつけて仏典を唱え、表白・神分に加え一層諸仏諸菩薩を褒め称え、儀式が成就することを祈ります。
声明が終われば、授戒作法が始まります。
カミソリによる剃髪の次に、三帰三竟や十善戒が授けられ、故人が仏門に入った証とします。
その後戒名が与えられ、引導の儀式へとうつります。
再び表白・神分が行われ、不動潅頂の印明、弥勒三種の印明が授けられます。これによって故人の即身成仏がかなうとされているので、葬儀において最も厳かな場面と言えるでしょう。
墓前作法として、まず故人の心に残る地獄を取り除くために真言を唱え、金剛杵を授ける破地獄の作法、その後に仏の教えを故人に伝授する血脈の授与と続いていきます。
出棺の前に焼香です。僧侶が故人の成仏を願い諷誦文を唱える間、手順にのっとって参列者が焼香を行います。
いよいよ最後に出棺です。僧侶が導師最極秘印を組み、指を3度鳴らすというしきたりが終われば、故人は浄土へ向かったとされ、出棺となります。

真言宗での焼香の方法は?

焼香の方法が分からなければ、他の人を見てまねれば良いとも世間一般では言われていますが、いざという時のために作法を知っておいた方が無難です。
他の宗派は1~2回行うことが多い焼香ですが、真言宗の焼香の回数は原則3回と定められています。
基本の流れを見て行きましょう。

焼香は喪主から順番に始まり、故人の血縁者から関係の薄い人へ回っていきます。自分の順番が来るまで待ってから、焼香台へと進みましょう。
遺影に向かって香炉の前で一礼した後、右手親指、人差し指、中指で焼香をつまみ、額まであげて押し頂いてから、横にある香炉にくべます。
その動作を3回行います。これは三礼と同じく、仏法僧に対し敬う気持ちを表現しています。また自らにひそむ3つの煩悩である貪欲・瞋恚・愚癡の三毒を消し去るためともされています。

ただし参列者の数が多い場合などは、時間を短縮させるために、焼香は1回のみとなることもあります。その場で指示されたとおりに行ってください。
焼香が終われば、合掌し故人の成仏を祈った後再度一礼し、自分の席へ戻ります。
また焼香の最初と最後に、遺族の方々に向かい一礼するのも忘れないようにしましょう。

数珠を使うときのマナー

数珠も宗派によって用いられる種類や使い方に差があります。
真言宗は多宗派と比較して数珠の扱いを重く見ているので、間違った数珠を準備したり、使い方を誤ったりしないように気をつけましょう。

真言宗で使われる数珠は振分数珠と言われるもので、二重にして使用するほど長いのが特徴です。
108個ある主玉に親玉が2個、四天玉が4個、弟子玉20個や浄名玉1個などがつき、両端に梵天房が2本ずつある本連数珠が正式なものとして広く使われています。

真言宗では数珠を擦り鳴らし音を立てます。
最初に両手の中指に数珠をかけ、手のひら側に長い主玉の部分を収めます。
その時梵天房は左右の中指の付け根辺りから自然に垂らしておきます。
その状態で合掌すれば、両手の中に納まった長い輪の部分の数珠を擦り鳴らすことができるというわけです。それによって、主玉と同じ数だけある煩悩を擦り砕くことができると考えられています。

香典を包む方法

香典は故人の霊前に供えるものであると同時に、急の不幸で出費を余儀なくされた遺族に対する助け合いの意味も含みます。

のし袋やその表書きも宗派や地域の風習によって違いがあるので、注意しなければなりません。結び切りの水引は共通ですが、包む金額によって水引の色が黒白、双銀などに分かれて使用されています。
真言宗では表書きは四十九日前なら「御霊前」や「御香典」、それ以後は「御仏前」が一般的です。表書きには薄墨を使うなど細かなマナーがあるので、気をつけましょう。

香典の相場もケースバイケースなのですが、故人が友人や仕事上の関係者の場合だと5千円程、親兄弟など身内の場合には1~10万円程度が一応の目安となります。
自分の年齢や葬儀後に食事がふるまわれる場合など、様々な要因が影響してくるので、時間的に余裕があれば周囲と相談して決めるのも1つの方法です。
また結婚式と違って新札を包まないようにしましょう。手元に新札しかない場合には、折り曲げて包む配慮が必要です。

香典をそのまま渡すのは礼儀に反するので、袱紗を用意しましょう。
色は慶事用と違い、グレーや緑など暗めのものを使います。紫や黒は慶弔どちらにも使えます。
風呂敷タイプやポケットタイプの袱紗がありますが、慶事と弔事では包み方が違うので、マナー本やインターネットなどでよく調べ、しっかりと確認して使うようにしてください。

渡す時には一言お悔やみの言葉を述べ、取り出した香典を袱紗の上に置いて差し出すようにします。

真言宗の戒名のルールは?

戒名は先祖代々から法要などをお願いしている菩提寺の僧侶からつけてもらうことが一般的です。
真言宗において戒名は2文字で表されますが、現代では院号、道号、戒名、位号の4つを上から順につなげたものが、戒名として広く知れ渡っています。
院号は寺院や社会に対し大きく貢献した人に授けられる称号で、道号は故人の仕事における地位や性格などからつけられる名前です。
道号の下につく戒名は、故人が浄土で仏弟子として名のるとされる名で、生前の名前など故人に関連する漢字が使われることが多いのが特徴でしょう。
位号は故人の性別や年齢などによって異なり、信士、信女など決められた呼び名があります。
お布施の額によっても変わってくるので、菩提寺に確認してみましょう。

院号の上には梵字が入れられますが、故人の年齢によって帰依する仏が違います。成人では大日如来を示す「ア」、15歳以下の子どもでは地蔵菩薩を示す「カ」が書かれています。

焼香や数珠のマナーをしっかり守ろう!

仏教の一宗派である真言宗について見てきました。
普段宗教とあまり縁がない方には葬儀1つとっても複雑なルールやマナーがたくさんあり、苦手意識を覚えるかもしれません。
ここで再び簡単にポイントをまとめました。

  • 焼香は指定がなければ、3回行うことが基本
  • 数珠は振分数珠を用い、中指にかけて合掌し擦り合わせて音を立てること
  • 香典はのし袋、表書き、袱紗など、状況に合った使い方になるよう注意し、故人との関係に見合った相場の金額を包むこと

葬儀は故人と最後の別れの儀式です。
作法が分からずあたふたしていては、しめやかに営まれる葬儀で後悔が残りかねません。また残された遺族の方々に対しても礼を失する行為となってしまいます。
周囲の人への気遣いを忘れず、焼香や数珠などのマナーを意識しながら、故人の冥福を祈りましょう。

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