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お焼香に込められた意味とは?由来や作法を紹介!

  • 2023年02月13日

お焼香は葬儀の際に祭壇の前でする儀式だということは分かっていても、お焼香に込められた正確な意味まで理解しているという人は少ないのではないでしょうか。
周りの人に合わせておけばいいやと思っている人も中にはいるかもしれません。

ここでは、お焼香の意味について詳しく解説するとともに、由来や作法など細かいマナーについても紹介していきます。
また、宗派によりお焼香に対する意味合いや作法が違うことについても詳しく見ていきます。
故人へ心を込めたお焼香を行うためにも、この機会にしっかりと意味や作法について理解を深めておきましょう。

   お坊さん便バナー

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

お焼香ってそもそも何?

お焼香とは、一般的には葬儀や法事などで、抹香(まっこう)を使って行う儀式のことをいいます。
抹香とは、シキミの葉や皮を粉末にしたお香です。
お焼香ではこの抹香を手で摘み、熱を持った香炉の中へ落として香りをだします。煙が出ている香炉の方へ手を入れてしまうと火傷をするので、香炉入れの中をしっかり確認し、茶色の粉末香を手に取るように気をつけましょう。

お焼香は、宗派により作法や回数は異なりますが、右手の親指、人差し指、中指の3本の指で香を摘み、香炉の上に落とします。摘まんだ香は低い位置から香炉に落とすと粉が散らばりません。
お焼香で焚かれる香りは、仏教では仏の食べ物と考えられていて、仏と故人のために参列者が順番に香を焚きます。お焼香する人の心と身体の穢れを取り除く意味合いもあります。

お焼香には、立ってお焼香を行う「立礼焼香」や座ってお焼香をする「座礼焼香」があります。自宅や狭い場所で行う場合は、座った状態で香炉を回す「回し焼香」という方法もあります。それぞれの作法については後で詳しく解説します。

通夜や葬儀の場面以外にも、仏壇に線香をあげることもお焼香といいます。棒状の線香と粉上の抹香との違いがあるだけで、意味合いはいずれも同じです。
お焼香は人前に出て行うため、経験したことがないと緊張してしまうかもしれません。
しかし、たとえ経験が少なくても正しい知識を身につけておけば大丈夫。作法もたしかに大事ですが、それ以上に故人を想い弔いの意味を込めることを大切にしましょう。間違ってしまっても心を込めることが大切です。

▼詳しい内容と手配方法▼

お焼香にはどんな意味がある?

お焼香は故人のために行うものとして捉えられがちですが、まずはお焼香をする人自身の心身の穢れを落とすために行われます。
心身が清浄な状態になってから仏や故人に向き合うという意味が込められているのです。通夜や葬儀に臨む準備としても、お焼香は心を落ち着かせる大切な儀式と言えるでしょう。
お焼香をすることで仏や故人に想いを集中できるように心を整えます。

心身の穢れを落としたところで、今度は仏と故人に抹香の香りをささげ、冥福を祈ります。
仏教では、極楽浄土は良い香りに満ちていると言われており、極楽浄土から仏が故人を迎えに来る時には、香りを持ち運んでくるとされています。そこで、その状況を再現すべく葬儀で抹香の良い香りを漂わせるわけです。

また、香が空中に満遍なく広がることは、仏教の教えが広がることを意味しています。
さらに、香は時間が経つと良い香りがなくなり、灰になってしまいます。これは、人は皆いずれ消えてしまうということを表しており、仏の悟りを教えてくれているのです。

お焼香の意味を理解して香を焚けば、想いを込めて故人を弔うことができるでしょう。

お焼香の由来は?

お焼香の由来はインドにあると言われています。

仏教が始まる前から香を焚くという行為が行われていたようです。
インドはとても暑い国。昔は、クーラーなどの空調設備もなかったため、人々はたくさん汗をかき体臭が漂っていました。この臭いを消すのに香が使われていたのです。
お釈迦様が仏教を広め始めた当初は、仕事で汗をかいた労働者が熱心に説法を聞きに集まっていました。
人々の体臭が気になり説法に集中できなくなったお釈迦様がお香を焚き始めたといういわれがあります。これが仏教において香を焚く始まりとなったのでしょう。
また、インドの葬儀の場合、暑さにより遺体の腐敗臭がするので、この臭い消しとして香が焚かれるようになりました。

さらに、インドは天然の香木の産地としても有名。
お線香などでよく目にする白檀(びゃくだん)がインドで豊富に採取できます。そのため、香を焚く際に使用され普及してきたのです。

知っておくべきお香の種類

お香には色々な種類があり、それぞれ香りや材料、使い道が異なります。
お焼香で用いられるお香には、抹香、焼香、線香、塗香の4種類があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。

まずは、抹香です。
抹香は、古くは仏塔などに散布するために使われていましたが、現在は葬儀や法事の際に、仏前で焚き燻らせたり、お焼香を焚くための火種として使われたりしています。
シキミの樹皮と葉を天日干しなどで乾燥させ、それを細かく砕いて粉末にして作られます。シキミは香りが強いことから、魔除けの効果があると言われています。

2つ目の焼香は、通夜や葬儀などで香を焚く際に使われます。
材料となる沈香、白檀、丁子、鬱金、龍脳の五種を砕いて混ぜ合わせたものを基本とし、混ぜるお香の種類や数に応じて七種香や十種香と呼び名を変えます。

3つ目の線香は、お寺やお墓、仏壇で使用する棒状のお香です。
今回ご紹介している4種のお香の中では、日常でも使用される最もポピュラーな存在といえるでしょう。
線香は大きく杉線香と匂い線香の2つに分けることができます。
杉線香は、香りや煙が強く、墓参り用として使用され、匂い線香は、香りや煙が控えめで、屋内で使用するのに適しています。

最後の塗香は、その名の通り、身体や仏像に塗るために使われるお香です。材料には、シナモンや丁子、鬱金などが使用されています。

お焼香の方法にも種類がある!

一口にお焼香といっても、そこには3種類の方法があります。

まずは、立って焼香を行う「立礼焼香」という作法です。通夜や告別式を斎場で行う場合には、立礼焼香の形式がほとんどです。
詳細については後述しますが、簡単に説明すると、順番が回ってきた参列者が、遺影の前に置かれた焼香台と香炉の前まで進み、立ったままでお焼香をする方法です。

次の「座礼焼香」は、読んで字のごとく座ったままでするお焼香です。
葬儀が畳敷きの会場で行われる場合に利用される形式です。座ってお焼香する以外は立礼焼香の手順と基本的に同じですが、焼香台までの移動方法が異なります。
具体的には、順番が回ってきたら中腰の姿勢で焼香台まで移動します。まっすぐ立ち上がるのはマナー違反となるので注意が必要です。

最後に、「回し焼香」ですが、これは参列者が焼香台まで移動するのではなく、お盆にのせられた焼香台を参列者に順番に回していきます。
自宅で葬儀が行われる場合にこの形式で行われることが多いです。焼香台と香炉が乗せられたお盆が回ってきたら、自分の前にお盆を置き、お焼香を行います。焼香後は、次の人へお盆を渡します。

お焼香をする基本的な作法

立礼焼香についての基本的な手順を、具体的に見ていきましょう。
順番が回ってきたら、席を立ち、焼香台のある祭壇の前まで移動します。
このとき祭壇の手前で、遺族とお坊さんに一礼してから焼香台の前まで進むのがマナー。焼香台の前まで来たら、遺影に向かって一礼します。
焼香は、右手の親指と人差し指、中指の3本で抹香を少量つまみます。
抹香を香炉にくべる回数や押しいただきの回数は宗派によって異なります。参列者が多い場合には1回で済ませることもあるので、臨機応変に対応するといいでしょう。焼香を終えたら、遺影に合掌をして一礼をします。
最後に、祭壇から一歩下がり、遺族に対して再度一礼をして自席へ戻ります。

このように、お焼香には何度も一礼をする場面が登場してきます。
お焼香の作法について自信のない方は、どのタイミングで一礼が必要になるのかに着目して記憶しておくと頭に残りやすいでしょう。

気を付けるべきお焼香のマナー

お焼香の際に気をつけるべきマナーがいくつかあるのでみていきましょう。

まず、お焼香の順番には決まりがあることを頭に入れておきましょう。
故人との関係が深い人が最初にお焼香をします。伴侶や親子が一番深い関係にあたり、その中でも喪主からお焼香を始めるのが一般的です。

葬儀の途中で、僧侶や葬儀社の方から「お焼香をお願いします」という声がかかったら、喪主からお焼香を始めます。次いで席の並び順に親族のお焼香となります。
親族の並び順は、故人との関係が深い人から順番に席次が決まっており、座席順に従ってお焼香が行われます。親族の後に葬儀参列者のお焼香へと進みます。

一般葬儀の場合、参列者には特に並び順は決められていないため、座った順でお焼香をすることになります。
例えば、セレモニーホールで葬儀を行っている場合、係の方が順番を教えてくれるので、緊張せずにお焼香の順番を待ちましょう。

次に、お焼香で抹香を香炉にくべる回数ですが、宗派により異なります。この点については後述します。

最後に、お焼香の作法は、葬儀が行われている宗派(故人の宗派)に合わせるのではなく、自分の宗派の作法に従うのが基本となります。
この点に関しては多くの方が誤解しているのではないでしょうか。お焼香の作法を学ぶということは、自分の宗派について理解することにもつながるのです。
ですから、自分の宗派の作法についても調べておきましょう。

宗派によってお焼香の作法が違うのはなぜ?

お焼香の作法は、宗派によって異なります。抹香を何回くべるか、額に何回押しいただくかなども宗派によりそれぞれの考えがあり、意味合いが違ってきます。
様々な宗派がありますが、抹香をくべる回数は1〜3回です。

お焼香の回数が1回という宗派の考えは、「一に帰る」という仏教の教えを大切にしています。
お焼香を2回行う宗派は、主香と従香という考えを大切にしており、1回目は故人の成仏を願うため、2回目は1回目の香を絶やさないためにという思いが込められています。
仏教では「3」という数字が重視されていることから、お焼香を3回行う宗派もあります。

お焼香の回数だけではなく、押しいただきの回数についても制限されている宗派があります。
例えば、真言宗の場合、「3」という数字を大事にしています。そのため押しいただきの回数は3回又は1回とされています。
真言宗では、身、口、意の「三業」を清めるという考えがある他、仏、法、僧の「三宝」に香を捧げるという考えや、「三毒の煩悩」をなくしていくという考えも大切にしているようです。
いずれも「3」という数字が関わっていることから、お焼香の回数も3回となっています。
曹洞宗では、お焼香は2回行い、1回目は主香、2回目は従香という2つの意味が込められています。主香では押しいただきをしますが、従香ではしません。
なお、お焼香の時に左手を右手に添えるのが曹洞宗の特徴です。
浄土真宗本願寺派は、お焼香の回数は1回。本願寺派では押しいただきはしません。浄土真宗では、死後は即往生するという考えをもっているからです。
浄土宗や臨済宗は特に決められた回数はありませんが、真心を込めた1回のお焼香や押しいただきが大切にされています。
日蓮宗は、1回のお焼香と押しいただきが多いようです。お寺や地域によって回数の違いがあります。
天台宗のお焼香は1回か3回のどちらかが多く、特に決まりはないようです。

監修者のコメント

香を薫じたり、身に塗ったりして悪臭を取り除き、芳香を漂わせるインドの習俗が仏の供養と結びついたことにより、仏教で香は欠かすことのできないアイテムとなっています。キリスト教でも儀式の際に香を漂わせる慣習があります。

意味を踏まえてお焼香をしよう!

同じ仏教の中でも、宗派が違えばお焼香に込める意味合いが変わってくることが分かりました。
宗派によって様々な教えがあるので、自分の宗派への理解を深めて、作法やマナーを身につけましょう。そうすれば、心のこもったお焼香ができるようになるはずです。

ある程度年齢を重ねると、友人や知人の葬儀に参加することもあれば、自分の親族の法事も増えてきます。
どれだけ葬儀が増えようが、自分の宗派の作法を知っておけば、参列する葬儀がどんな宗派であっても慌てずに対応することができるでしょう。

お焼香には自らの穢れを落とし、仏や故人に向き合う準備をするという意味合いがありました。
訃報は突然訪れることが多いので、ほとんどの方は通夜や葬儀に参列した時には心の準備ができておらず、どこか雑念が残っているのが通常です。
ですから、葬儀に向かう際にはできるだけ心を落ち着けるよう心掛けることが大切。とくにお焼香の場面では一度気持ちをリセットし、故人を弔うための気持ちを高めておきます。

これまで説明してきたお焼香の意味を理解した上で葬儀に参列すれば、より気持ちを込めて故人を送りだすことができるでしょう。

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